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ルクセンブルク経済・金融情勢 (2006年9月)

【主要トピック】

失業率は4.4%。雇用の創出にも関わらず失業率が低下しない傾向が懸念される。

本年の年間を通じたGDP成長率は5.5%に達する見込み。この結果は金融セクターの良好なパフォーマンスに拠るところが大きい。しかし逆に同セクターへのルクセンブルク経済の過度の依存が懸念される。

2007年経済情勢に関しては減速を予想。GDP成長率は、アメリカ及びヨーロッパ経済の減速を受け4%、インフレ率は賃金物価スライドが2009年に延期されたことを受け1.7%(2006年2.6%)を予測。

 

1.企業活動

(1)工業生産高は、2006年第2四半期には第1四半期と比較して1.1%低下。年間を通じて見ると増加している鉄鋼生産に関しても、第2四半期に関しては1.7%減少。

(2)一日当たり生産高は、鉄鋼産業の増産(2005年上半期と比較して34.2%増加)の影響により、2006年上半期には前年同期比2.1%上昇。

 

2.住宅建築

(1)建築許可数は、2006年上半期には前年同期比約30%上昇。

(2)住宅用建築に関しては、マンション建築は15%減少したのに対し、一戸建て建築は13%増加し、昨年比2%の減少が見られる。

(3工業用建築は、昨年の約2倍に増加。

 

3.金融セクター

(1)銀行総資産高は、8439億4200万ユーロに達し、前月比2.4%、前年比11.3%増。

(2)投資信託決算額は、1954億8100万ユーロに達し、前月比3.2%、前年比11.7%増加。

(3)金融セクターにおける被雇用者数は24,354人に達し、2005年平均+0.74%を上回り+1.60%に(BCL(ルクセンブルク中央銀行公表値))。

 

4.雇用情勢(失業問題)

(1)9月30日現在の失業率は4.4%(ADEM(雇用局)公表値)。9月30日現在求職者数は9,497人に達し、前月比7,4%、前年同月比3,6%上昇。

(2)国内雇用は、2006年1-5月の期間3.6%増(2005年同期には3.2%増)。

(3)ルクセンブルク人の雇用の増加は率としては顕著。

(4)新規雇用の2/3は越境労働者によって占められており、雇用全体における越境労働者数は依然増加傾向にある。

 

5.物価・賃金

(1)ユーロ圏全体で賃金(公共機関は除く)は上昇傾向にある。労働コストは、2006年第2四半期には前四半期比2.4%上昇(2005年は2.2%上昇)。

(2)この傾向はオーストリア(+5.8%)、スペイン(4.5%)、フランス(3.8%)に顕著。

(3)ルクセンブルクにおいては、2006年1-5月の期間3.8%の上昇(2005年同期3.7%)。

 

6.輸出入

(1)サービス収支は、2006年第1四半期40億ユーロを超えた。

(2)その内80%は金融サービスに拠るもの。

 

*政府広報(統計局、雇用局)、各種報道から取りまとめたもの

 

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