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ルクセンブルク経済・金融情勢 2007年10月
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【主要トピック】 ・ STATEC(統計局)は、2007年GDP成長率を当初の予想6%から5%に、2008年に関しては5%から 4.5%に引き下げ。
1.産業セクター (1)2007年上半期の生産性は、昨年同期比2%増に留まっており、2006年通年の成長率が2.3%であったこ とに比べ、若干の停滞が見られる。 (2)鉄鋼を除くと、2007年上半期の生産性成長率は1%に留まる。 (3)鉄鋼業は、近年、特に新興国の経済発展に支えられて生産の拡大が顕著である。
2.建築セクター (1)2007年上半期の生産性は昨年同期比5%の大幅増。これは、良好な気候に恵まれた第1四半期の非常に 力強い成長(前年比11%増)によるものである。 (2)2006年中庸より建築セクターの発展は顕著であり、これは、特に土木建築分野の伸びによるものである。
3. 金融セクター (1) 9月末日現在の銀行セクターの利益(速報)は42億6,500万ユーロとなり、前年同期比13.4%の減少 (2006年9月末日49億2,600万ユーロ)(CSSF公表値)。 (2)投資信託残高は、2006年10月から2007年6月の間10%増加していたところ、サブプライム問題の影響を 受け、7月は0.3%の成長に留まっている。8月には0.9%増加と若干ながらも持ち直しが見られる。 (3)CSSFは、『米サブプライム問題に端を発した金融市場の混乱がルクセンブルクの銀行の収益に与えた影響 は、極めて限定的であった。これは、ルクセンブルク金融市場の活動が、主にプライヴェート・バンキング、投資信 託の管理業務に特化したものであり、サブプライム問題の影響を大きく受けた投資銀行業務を行う銀行が少ない ことを考えると、驚くに当たらないものである。』とコメントしている。
4.雇用情勢 (1)2007年9月末日の季調済失業率は4.3%に低下(ADEM(雇用局)公表値)。
5.インフレ (1)2007年1~9月までの間、最もインフレ率が高かったのは「食料品・非アルコール飲料」。 (2)インフレ率の低下(2006年2.7%から2007年1-9月2.0%)は、主に「住居・暖房・光熱費」「運送」の価 格低下によるもの。 (3)10月のインフレ率は2.92%に上昇(9月は2.08%)。これは特に原油価格の上昇によるところが大きい。
6.輸出入 (1)2007年上半期の経常収支の黒字は18.6億ユーロとなり、2006年上半期の実績(18.4億ユーロ)を上 回った。 (2)サービス貿易黒字は昨年同期比約10%増。これは投資信託の極めて良好なパフォーマンスによるものであ り、他のサービス分野においては、黒字額の増加率の停滞が見られる。 (3)情報サービス分野の活動の減少により、同分野の輸出額は0.1%減少。
*ルクセンブルク政府発表(政府公報(統計局・雇用局))や、各種報道などの公開情報を取りまとめたものです。
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