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ルクセンブルク経済・金融情勢 2008年8月

 

1.製造セクター

(1)2008年第2四半期から生産価格は大幅に上昇。特に製鉄関連の生産価格上昇は著しく、4月から7月まで

  の毎月、対前月比5%上昇。夏期の金属価格(金を除く)の低下により、一次産品価格の上昇傾向は緩和する

  見込みである。

(2)製鉄関連の生産価格の他には、エネルギー産業(電力、ガス、水道)での生産価格上昇が大きく、6月と7月の

  間に10%近く上昇した。

 

2.建設セクター

(1)2008年第2四半期の建築許可件数(建築容量)は、既に落ち込んでいる第1四半期に続き振るわず。これ

  は、居住用だけでなく非居住用建築計画も後退が続くことを示している。

(2)住居数で見ると、2008年上半期は、対前年同期比で約20%減少した(アパート建築の落ち込みが、戸建建

  築よりも大きかった)。

(3)建設セクターでは、大規模な建設計画に対する建築許可が同セクターの傾向を大きく左右し、統計に影響を与

  えるため、現段階で2008年の傾向を結論づけるのは時期尚早であるが、生産高や、動向調査等の関連指標

  は、本年の当セクターの苦境を裏付けている。

 

3.金融セクター

(1)銀行資産残高は、2008年7月末現在、9,349億ユーロ。

(2)ルクセンブルクに置かれている銀行数は、2008年8月末現在153行。

(3)投資信託残高は、2008年7月末現在1兆8,963億ユーロで、対前月比0.30%減。その内訳は、金融市場

  の影響による0.81%減及び純資本投資の0.51%増。

(4)株式市場は経済情勢の混乱の継続による悪影響を受け、7月は投資信託の資産価値が減少した。

(5)債券市場の投資適格は、7月は良好であった。原油価格下落により、インフレ懸念も後退した。しかしながら、

  経済情勢悪化に対する根強い懸念により、高利回り債券へ投資する投資信託は、資産価値の減少を余儀なく

  された。

 

4.雇用情勢

(1)8月の季節調整済み失業率は4.4%で前2ヵ月と変わらず(1月は4.2%)。

(2)2008年第1四半期は4.2%であり、雇用の明らかな落ち込みとユーロ圏での労働市場の情勢の変化を考

  慮すると、失業率の上昇傾向はこの数ヶ月は続くと考えられる。

(3)8月の(就業支援スキーム該当者を含む)広義の失業率は5.6%。広義の失業率は上昇傾向にはなく(1月

  から5.6~5.7%で推移している)、2007年の大幅な低下以来、大きな変化はない。

 

5.インフレ

8月のインフレ率は、4.0%で、7月の4.9%から低下。主たる直接的な理由は、原油価格の下落。

 

※ ルクセンブルク政府機関(統計局等)の公表資料や各種報道等の公開情報を取りまとめたものです。

 

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