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ルクセンブルク経済・金融情勢 2010年4月
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【トピック】 ・ 3月に始まった政労使三者協議が終了。協議中は賃金物価スライド制に関する意見の相違が顕著に見られた。ユンカー首相は同制度に関し、スライド指数計算から原油価格を除外し公共移動手段を無料化、又は同制度実施に伴う賃金上昇を最低法定賃金の2倍の2.5%に抑制という2種の運用見直し案を提示したものの、労働組合側が反発。本件議論は秋口に開催される三者協議に持ち越しとなった。財政に関しては、フリーデン財務大臣が11~14年度にかけて財政赤字をゼロにする財政再建策を発表 ・ ルクセンブルクの09年通年の名目GDPは▲3.4%(速報値、統計局) ・ カーゴルクスの09年の売上高は13億ドル、純損益は1億5千300万ドルの赤字 ・ IMF、対ルクセンブルク4条協議の結果を公表。金融セクターの強化、財政再建と財政の持続性の確保などが指摘される ・ ギヨーム皇太子、経済ミッションを率いて訪露
1. 製造及び建設セクター 製造セクター (1) 4月の景気動向調査は、最近の生産動向や受注残高に関する項目をはじめとした、数か月続いている改善傾向をより明白なものにしている。時短勤務申請企業数の減少(1月70社、4月58社)からもうかがえるように、雇用見通しも改善。 (2) 実際の生産状況についても、10年1、2両月は前年同月比10%増、3月(暫定値)は同25%増。 (3) アルセロール・ミタル社(本社:ルクセンブルク)の10年第1四半期決算は6億7千900万ドルの黒字(前年同期は1千63万ドルの赤字)。
建設セクター 上記調査によると、生産動向が増加と回答した企業が増加(3月1%、4月7%)し、生産阻害要因は無いと回答した企業も著しく増加(3月8%、4月22%)するなど改善。とりわけ天候を生産阻害要因と回答した企業は激減(3月46%、4月19%)。
2. 金融セクター (1) 銀行資産残高は、10年3月末現在7,768億ユーロ。 (2) 当国所在の銀行数は、10年4月末現在150行。 (3) 投資信託残高は、10年3月末現在1兆9,805億ユーロで、前月比4.35%増(内訳:金融市場の影響3.31%増及び純資本投資1.04%増)。同残高は前年同期比29.74%増。 (4) 暫定値に基づく10年3月末現在の金融機関の従業員数は2万6,370名。前四半期比で46名減、前年同期比で603名減。
3. 雇用情勢 10年4月の季節調整済み失業率は6.0%。同値は09年半ば以来6.0%前後で推移して いるが、10年第1四半期の就業支援スキーム該当者を含む広義の失業率は増加傾向。
4. インフレ 10年4月のインフレ率は年率2.3%で前月と変わらず。10年当初4か月で見ると同2. 1%。インフレ率上昇の6割は、ガソリン、ディーゼル及び重油価格の高騰によるもの。原油 価格の上昇がここ数か月持続しており、10年7月に賃金物価スライド制が実施される見通し。
※ 当国政府機関(統計局等)の公表資料や各種報道等の公開情報を取りまとめたもの。
(了)
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