ルクセンブルク経済・金融情勢 (2011年8月)
【トピック】
・ 建設会社Socimmoが商事裁判所から正式に破産宣告を受けた。
・ フリーデン財務大臣が欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)増強法案を国民議会に提出した。
・ 豪マッカーサー・コール社がアルセロール・ミタル社(本社ルクセンブルク)と米ピーボディー・エネルギー社による買収提示を受け入れた。
1. 製造及び建設セクター
製造セクター
夏以降悲観的な見方が増えている。9月に注文数が上向いたが、一時的なものにすぎない。欧州レベルを見ても、注文数は6月以降明らかに減少しており、ルクセンブルクも同様の傾向を示している。雇用の見通しに関しては、ルクセンブルクでは9月まで比較的安定していたが、ユーロ圏全体では第3四半期の初め以降停滞傾向にある。
建設セクター
2010年初頭以降業況は好調。9月も安定していたが、業務量は多少増加、注文数はやや減少している。2011年第1四半期の建設許可数は比較的多かった。
2. 金融セクター
(1)11年7月末現在銀行資産残高は7,779億ユーロ。
(2)11年8月末現在銀行数は143行。
(3)11年8月末現在投資信託残高は2兆859億ユーロで、前月比4.74%減。
(4)8月の投資信託資産が7月に比べ5%近く減少したのは、市場の変動、すなわち投資信託のポートフォリオを構成する証券が主要な株式市場で下落したことを反映している。9月にも欧州及びアジアでの株式市場の下落により残高が減少する可能性は高いが、8月ほどの減少はない見込み。投資信託残高は2010年後半以降安定していたが、2兆ユーロのレベルに減少した。この減少幅は、2008年10月以降では初めて。
3. 雇用情勢
(1)11年8月の季節調整済み失業率は6.2%(推計値)。
(2)新規雇用数は増加していたが、第2四半期初め以降徐々に低下。
(3)7月のデータによると、失業者数は大幅に増加。3月に5.7%であった季節調整済み失業率は、7月には6.1%に上昇しており、2011年第2四半期末時点での労働条件の悪化を示している。
4. インフレ
(1)11年8月のインフレ率は年率3.3%(前月同2.9%)。
(2)2010年7月から2011年4月にかけて、世界中で原料費が急上昇したが(エネルギーが+52%、農産物が+42%、金属が+39%など)、それ以後は低下している(エネルギーが-11%、農産物が-13%、金属が-7%など)。石油価格についてはここ数か月高値で推移している(1バレル(北海ブレント)約115米ドル)。
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※ 当国政府機関(統計局等)の公表資料や各種報道等の公開情報を取りまとめたもの。
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