ルクセンブルク経済・金融情勢 (2011年9月)

 

【トピック】

・ フリーデン財務大臣及びシャンク住宅大臣が,家庭におけるクリーンエネルギー促進を目的とした税制措置を発表した

・ 欧州金融安定化ファシリティ(EFSF)の融資能力を増強するため,ルクセンブルクの保証額を増額する法律案を国民議会が承認した

・ カーゴルクス社がボーイング社との契約上の問題からボーイング747-8貨物機の納入を延期した

・ アルセロール・ミタル社が国内工場(シフランジュ・ロダンジュ)の業務縮小を発表した

・ 政労使三者協議が開催された

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1.   製造及び建設セクター

製造セクター

工業生産は2010年半ば以降低迷していたが,7月に多少の回復が見られた(前月比3.3%増,前年比0.7%増)。景気動向調査では今夏の工業生産は減少するものと見られていたため,今回の増加は意外なものであった。注文数の増加が8月以降になって見られ,8月の生産は前年比3%以上増加するものと予測される。ただし,金融危機前と比べると約10%低い水準であり,また,最近の景気動向調査結果も,第4四半期の減少を示している。

 

建設セクター

建築許可件数は2011年上半期に大きく増加した。建築量は,昨年より20%程度増加しており,住居用,非住居用ともに順調である。戸建て建築計画件数は約10%増加している。集合住宅建築計画件数は減少しているが(2010年より20%減少),住宅軒数,延べ面積ともに20%近く増加している。

 

2.   金融セクター

(1)11年8月末現在銀行資産残高は7,759億ユーロ。

(2)11年9月末現在銀行数は143行。

(3)11年9月末現在投資信託残高は2兆321億ユーロで,前月比2.58%減。

(4)11年9月末現在の金融機関従業員数は26,809人で,1年前に比べ2.2%増加したが,これはある銀行がそれまで投資信託管理を下請けとして行っていた558名を直接雇用するものとして従業員数に含めたという特殊事情がある。第2四半期の間に56の金融機関が従業員数を増やし,33金融機関が従業員数を減らした。

 

3.   雇用情勢

(1)11年9月の季節調整済み失業率は6.1%(推計値)。

(2)2011年第2四半期の国内雇用者数は第1四半期より1.0%増加しており,4四半期連続で増加している。

(3)雇用局(ADEM)への新規登録者数は増加し続けている。危機時に退職を余儀なくされた層が再び労働市場に参入しようとしているためと見られる。失業率は歴史的に高い水準にある。

 

4.   インフレ

(1)11年9月のインフレ率は年率3.3%(前月同3.3%)。

(2)2011年第2四半期の平均賃金コストは第2次産業(製造・建設)で低下したが,サービス業では上昇した。

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   当国政府機関(統計局等)の公表資料や各種報道等の公開情報を取りまとめたもの。

 

 

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