ルクセンブルク経済・金融情勢 (2011年1月)

 

【トピック】

・ 当国商工会議所が資本金1ユーロからの設立を可能とする新しい会社形態を提案

・ アルセロール・ミタルのステンレス部門が新会社「アペラム」として独立

・ 民間調査によると、当国の2010年中の倒産件数は前年より31.52%多い918社

・ 当国所在の欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)が1回目の債券発行。日本政府が20%以上を購入

・ 金融監督委員会がスクーク(当館注:イスラム金融における有価証券)に関する通達を発出。当国におけるイスラム金融をめぐる規制環境を整備し、市場の活性化を目指す

 

1.   製造及び建設セクター

製造セクター

2010年第4四半期は前期に引き続き落ち込んだ。経済動向調査によると特に12月の金属工業が不調である。ただし注文数等の動向をみると、2011年初頭には回復が期待できる。年間生産についてはユーロ圏では7%程度なのに対しルクセンブルクでは9%程度上昇している。これはルクセンブルクでは2009年初頭の落ち込みが激しかったためである。

 

建設セクター

2009年中旬から2010年中旬にかけて建築価格の上昇は減速。2010年後半になって減速は収束に向かったが、大幅上昇の兆しはない。

 

2.   金融セクター

(1)10年12月末現在銀行資産残高は7,664億ユーロ。

(2)11年1月末現在銀行数は146行。

(3)11年1月末現在投資信託残高は2兆1840億ユーロで、前月比0.68%減。

 

3.   雇用情勢

(1)11年1月の季節調整済み失業率は6.0%。

(2)製造セクターが好調だった影響で派遣労働者数が回復。

 

4.   インフレ

(1)11年1月のインフレ率は年率3.2%(前月同2.8%)。

(2)インフレ加速の原因としては原油製品価格の高騰や増税の影響が揚げられる。原油製品と税金を除いて計算した1月のインフレ率は1.2%。農産物価格(特に小麦、トウモロコシ、米)の上昇が著しいが、パンを除き一般の消費者価格の上昇には多少時間がかかる。

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   当国政府機関(統計局等)の公表資料や各種報道等の公開情報を取りまとめたもの。

 

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