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ルクセンブルク情勢(2009年第3四半期7-9月)

 

.概況

内政】

●キリスト教社会党と社会労働党による第2次連立内閣が発足(7月23日)

【外交】

 

●アッセルボルン副首相兼外相、国連総会一般討論演説でスピーチ(9月25日)

【経済】

 

●ルクセンブルクが経済協力開発機構(OECD)基準に適合した二重課税防止条約を12件締結し、OECDのいわゆるグレーリストから取り消される(7月8日)

 

●ルクセンブルク政府、2010年予算案を国民議会に提出(9月29日)

 

●インフレ率  :7月△0.7%、8月0.2%、9月0.0%

 

●失業率    :7月5.5%、8月5.6%、9月5.7%

 

●投資信託資産高:7月1兆7,060億ユーロ、8月1兆7,394億ユーロ、

         9月1兆7,738億ユーロ

 

 

.主要トピック

(1)ルクセンブルクが経済協力開発機構(OECD)基準に適合した二重課税防止条約を12件締結し、OECDのいわゆるグレーリストから取り消される(7月8日)

(2)キリスト教社会党と社会労働党による第2次連立内閣が発足(7月23日)

7月20日、キリスト教社会党(CSV)および社会労働党(LSAP)が連立協約に合意。大公による任命を経て23日、両党による第2次連立内閣が発足した。ユンカー首相及びアッセルボルン副首相兼外相が再任。首相への登竜門とされる財務相にフリーデン(前法務・国庫予算相)が新たに就任した。またムダ撲滅を目指した行政簡素化担当相や環境政策と運輸・公共事業政策を横断的に捉えるための持続的成長・インフラ相を新設。さらにCSVが伝統的に保持してきた農業相ポストがLSAPへ渡った点が注目される。

(3)ルクセンブルク政府、2010年予算案を国民議会に提出(9月29日)

 

.主な出来事

(1)内政

【7月】

8日 特別国民議会が招集され、慣例に従って、6月7日の国政選挙の結果が有効であ

る旨宣言

20日 キリスト教社会党(CSV)と社会労働党(LSAP)、連立協約に合意。新内

閣の閣僚名簿案を発表。首相含め閣僚数15名に

21日 大公により新内閣の組閣役(formateur)に指名されていたユンカー(首相)、組閣調整の結果を大公に報告

23日 キリスト教社会党と社会労働党による第2次連立内閣が正式に発足

28日 ローラン・モザール議員が国民議会の新議長に選出される

29日 再任されたユンカー首相、今後5年間の政府プログラムを国民議会に提示

 

【8月】

29日 ユンカー首相、ラ・ヴォワ紙とのインタビューを通じ新内閣の特色についてコメント。グランド・レジョン大臣、首相付き行政簡素化大臣などを新設したことについて説明

【9月】

 

(2)外交・安全保障・EU

【7月】

1日 エストニアのアンシプ首相来訪。ユンカー首相と経済状況、エストニアのユーロ加盟問題などについて意見交換

6日 シュミット外務・移民担当大臣、国連経済社会理事会(ECOSOC)のハイレベル会合に出席(於ジュネーヴ)

13日 ルクセンブルク、世界で13番目の対人地雷禁止条約の加入国に。国連事務局に寄託書提出

27日 アッセルボルン副首相兼外相、EU総務・対外関係理事会に出席。09年後半のEU議長国スウェーデンより同国議長期間中の主要課題について説明を受ける。その他アイスランドのEU加盟申請、ソマリア、グルジア、イラン問題等を協議

30日 アッセルボルン副首相兼外相、ワシントンに於いてクリントン国務長官と会談。同副首相兼外相は新内閣発足後初めての外遊先として米国を選び、クリントン国務長官に、税務・金融面でルクセンブルクが行った努力としてOECD基準に沿った二重課税防止協定を、米を含む14か国と締結した旨あらためて強調

 

【8月】

30~31日 アッセルボルン副首相兼外相、スロベニアのブレドで開催された第4回ブレド戦略フォーラムに出席。経済危機等について意見交換

 

【9月】

2日 アッセルボルン副首相兼外相、セルビアを訪問。イェレミッチ外相と両国関係、EUとセルビアの関係等について意見交換

4~5日 アッセルボルン副首相兼外相、スウェーデンで開かれたEU非公式外相会合に出席。中東和平問題、イラン及びアフガニスタン・パキスタン情勢等を協議

8日 ベルギーのレテルメ外相が来訪、ユンカー首相及びアッセルボルン外相とベネルクス新条約の批准など両国間の課題及び欧州の懸案について協議

14日 ・アッセルボルン副首相兼外相、当地ル・コティディアン紙とのインタビューを通じ、ルクセンブルクの2012年安保理非常任理事国選挙立候補に関連し現在までに80か国以上から支持を得たと発言。またアフガニスタン問題について、将来タリバン穏健派が政権に参画する日の到来が我々の勝利の日となろうと発言

・アッセルボルン副首相兼外相、EU総務・対外関係理事会に出席。欧州経済状

況、イラン、アフガニスタン問題等について協議

    ・ユンカー首相、スウェーデン(EU議長国)を実務訪問。ラインフェルト首相と米ピッツバーグで開催されるG20会合への対応等について協議

15日 ラ・ヴォア紙、「ユンカー、サルコジ仏大統領と離れる」との見出しで、リスボン条約の発効をアイスランドとクロアチアのEU加盟の前提としないとしたユンカー首相の発言を報道

17日 ユンカー首相、EU非公式首相会合に出席。ピッツバーグで開催されるG20会合への対応について協議

18日 アッセルボルン副首相兼外相、米ミサイル防衛システムのポーランド、チェコ配備計画の見直しについてオバマ米大統領が行った発表を「重要な一歩」と評価(当地ル・コティディアン紙報道)

21日 アッセルボルン副首相兼外相及びウィズラー持続的成長・インフラ相、NYでの国連総会に合わせ開催された気候変動サミットに出席

25日 ・アッセルボルン副首相兼外相、国連総会一般討論演説でスピーチ。経済・金融危機、気候変動問題等への対応と軍縮・不拡散を強く訴える

    ・ハルスドルフ国防相、ベルギーを実務訪問。デ・クレム国防相と共にNATOのISAF(アフガニスタン)に参加し帰国した両国混成部隊兵士にメダル授与

 

(3)経済

【7月】

1日 ルクセンブルク、フィンランド両国、二重課税防止条約の改正議定書に署名

2日 ルクセンブルク、英両国、ロンドンで二重課税防止条約の改正議定書に署名

3日 ルクセンブルク、カタール両国、二重課税防止条約に署名

6日 ユンカー首相兼国庫大臣及びクレッケ経済・通商大臣、ユーログループ会合出席

 7日 ユンカー首相、レディング欧州委員(情報社会・メディア担当)を引き続きルクセンブルク代表とすることを発表

 8日 ルクセンブルクが経済協力開発機構(OECD)基準に適合した二重課税防止条約を12件締結し、OECDのいわゆるグレーリストから取り消される

16日 ルクセンブルク、ベルギー両国、ブリュッセルで二重課税防止条約の改正議定書に署名

17日 ルクセンブルク議長国の下、第11回グランド・レジオン(ルクセンブルクを中心に隣接する仏独白地域を含んだ経済圏)サミット開催

22日 金融監督委員会、暫定数値に基づく2009年第上半期の当国金融センターの引当金計上前利益が、前年同期比11.3%増の33億9,600万ユーロだったと発表

27日 ルクセンブルク、モナコ両国、二重課税防止条約に署名

28日 ルクセンブルク証券取引所、印系Suzlon Energy Limited及びTata Power Company Limitedのグローバル預託証券の同取引所での取引を認可

 

【8月】

 4日 金融部門の労働組合ALEBA、2008年4月以降、金融部門で545名が解雇の対象となったと発表

13日 ルクセンブルク証券取引所、マレーシア国有石油・ガス会社「Petroliam Nasional」のスクーク債及び社債の上場を認可。発行総額は45億米ドル

25日 ルクセンブルク、スイス両国、二重課税防止条約の改正議定書に署名

26日 ・ルクセンブルク、リヒテンシュタイン両国、二重課税防止条約に署名

    ・INGルクセンブルク、2009年上半期の純利益が前年同期比28.7%増の1億670万ユーロだったと発表

28日 ルクセンブルク、アイスランド両国、二重課税防止条約の改正議定書に署名

31日 BGL(現BGLBNPパリバ)、2009年上半期の純利益が前年同期比49.2%減の1億9,100万ユーロだったと発表。自己資本比率は24.1%

 

【9月】

 1日 ディ・バルトロメオ社会保障大臣、2008年度の国営健康基金(健康保険)の収支状況を発表。約25百万ユーロの黒字

 2日 ユンカー首相兼国庫大臣及びフリーデン財務大臣、ユーログループ会合及び非公式経済財務相会合に出席

 3日 国立貯蓄銀行(BCEE)、2009年上半期の純利益が前年同期比18%増の1億1,700万ユーロだったと発表。自己資本比率は23%

 4日 G20各国財務大臣、EU議長国財務大臣及びユンカー・ユーログループ議長、金融機関の報酬規制問題に関する連名書簡を英ファイナンシャル・タイムズ紙等に寄稿

14日 ヴィズラー持続的成長・インフラストラクチャー大臣、国レベルの2009年交通週間の公式プログラムを発表

16日 ヴィズラー持続的成長・インフラストラクチャー大臣、身体障碍者のための公共交通機関へのアクセス促進を目的とした行動計画を発表

18日 ・ユンカー首相、フリーデン財務大臣及びシュナイダー農業大臣、牛乳を中心とした農産物価格の下落に関し、3農業団体と会見

    ・保険局、2008年年次報告書発表会見で、同年の生命保険、損害保険の損益がそれぞれ29百万ユーロ(07年同1億54百万ユーロ)、94百万ユーロ(同1億5百万ユーロ)だったと発表

19日 投資信託協会、海外主要金融センターでの事務所設立、マイクロファイナンス支持等を含む今後2年間のイニシアチブを発表

22日 シャンク住宅大臣、第12回全国住宅週間(10月2~5日)を発表

22-23日 投資信託協会、米NISCAと共催で投資信託セミナー開催

23日 BGLBNPパリバ、欧州投資銀行と中小企業向け融資のパートナー協定締結を発表

25日 ・ヴィズラー持続的成長・インフラストラクチャー大臣及びカラス欧州委員会副委員長等、欧州委員会のルクセンブルク支分部局の入居する老朽化した庁舎に替わる新庁舎の建設の協力に関する大方針に合意

    ・デクシア・BIL、デクシアグループの人員削減に伴い、同行でも143名の人員削減を行うと発表

28日 クレッケ経済・通商大臣、2009年度競争力総括を公表。近年低下し始めているルクセンブルクの競争力に危機感表明

29日 ・ルクセンブルク政府、2010年予算案を国民議会に提出

    ・クレッケ経済・通商大臣及び米グッドイヤー副社長、同社ルクセンブルク拠点のR&Dに関して米国で意見交換

30日 ・ルクセンブルク、インド両国、社会保障協定に署名

・ルクセンブルク、トルコ両国、二重課税防止条約の改正議定書に署名

・Simsekトルコ財務大臣、ルクセンブルクを実務訪問しユンカー首相兼国庫大臣、フリーデン財務大臣及びクレッケ経済・通商大臣と会談

・ビルツェン高等教育・研究大臣、2009/2010学年の国の財政支援統計を発表

 

(4)大公室・社会

【7月】

26日 09年ツール・ド・フランス大会でルクセンブルク人のアンディ・シュレック選手が総合2位に輝く。実兄のフランク・シュレック選挙も総合5位に終わる快挙 

【8月】

3日 大公同妃両殿下の第3子であるルイ王子、23歳の誕生日

【9月】

2日 当地各紙、マリア・テレザ大公妃殿下が外科手術を受けられた旨報道

7日 当地各紙、外科手術を受けたマリア・テレザ大公妃殿下が退院された旨報道

9~10日 第二次世界大戦中のナチス・ドイツからのルクセンブルク解放65周年記念式典が首都など国内各地で開催

10日 ディ・バルトロメオ保健相及びデルボー=ステレス教育相、記者会見を通じ新型インフルエンザ予防策について説明

22日 エット=ガーシュ機会均等大臣、「ルクセンブルクにおけるドメスティック・バイオレンスに関する法律施行後の5年間」と題する評価書を公表

 

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