奥山大使による天皇誕生日祝賀メッセージ

令和4年2月23日
 2月23日、令和4年天皇誕生日(ナショナル・デー)を祝賀して、奥山大使はビデオメッセージを発出しました。
 

 上記画像をクリックまたは当館Youtubeにアクセスいただくと、ビデオメッセージ(日本語版)をご覧いただけます。
 https://youtu.be/ToEv2b211sg
 英語版(English version)はこちらからご覧ください。
 https://youtu.be/cSu0SVDkk_8

【メッセージ全文】
 天皇陛下におかれましては、2月23日に満62歳の御誕生日をお迎えになり、誠におめでとうございます。在ルクセンブルク日本大使館一同、心よりお慶び申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症の状況に鑑み、昨年に続き、本年も在ルクセンブルク日本国大使館主催の天皇誕生日祝賀レセプションの実施を見送らざるを得なくなったことは大変残念ですが、本年は、ビデオメッセージの形で、祝賀のご挨拶をさせていただきます。

 天皇陛下の御即位により、令和の時代が幕を開け、本年は、その4年目にあたります。

 昨年も引き続き世界的に猛威を振るった新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、日本もルクセンブルクも例外ではなく、様々な困難を経験しました。天皇陛下は、皇后陛下とともに行われた新年のビデオメッセージの中で、新型コロナウイルスで亡くなられた方々への哀悼の意を表され、医療保健従事者の尽力に敬意と感謝を示されました。そして、今一度、私たち皆が、これまでの経験に学び、感染症の対策のための努力を続けつつ、人と人とのつながりを一層大切にしながら、痛みを分かち合い、支え合って、この困難な状況を乗り越えていくことを願われました。

 そのような中でも、日本の皇室とルクセンブルク大公家の間の永年の交流は継続しており、親密なご関係が築かれています。天皇陛下は、2012年10月、ギヨーム皇太子殿下のご結婚式にご参列のため皇太子としてルクセンブルクをご訪問されています。御即位後、令和元年、2019年10月に執り行われた即位礼正殿の儀にはアンリ大公殿下がご参列になりました。また、昨年7月には、アンリ大公殿下が東京オリンピック開会式への参加のためご訪日されました。難しい状況下で大変光栄なことであります。このような皇室と大公家の間の交流は、日本とルクセンブルクの間の友好関係を象徴するとともに、相互理解の促進や関係の発展にも大きく貢献しています。

 両国の政治・経済関係に目を向けますと、昨年5月、ルクセンブルクは、持続可能な未来に向けて知恵を結集する2025年大阪・関西万博に参加する決定を行いました。ルクセンブルクの迅速な決定を歓迎します。現在、万博の成功に向けて準備を進めており、ルクセンブルクのパビリオンに大いに期待しています。2025年大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」は、我々が生きている不確実な時代において、非常に重要なトピックを扱っています。すなわち、人間一人一人が、自らの望む生き方を考え、それぞれの可能性を最大限に発揮できるようにするとともに、こうした生き方を支える持続可能な社会を、国際社会が共に創造していくことを推進するものなのです。

 文化面では、新型コロナウイルス感染対策規制等により大きな犠牲を強いられたにもかかわらず、大使館は日本の魅力を紹介する様々な行事を開催することができました。昨年は、公邸における和食とフレンチ料理のシェフの鼎談、日本食や日本酒を紹介するためにペーパージャムと共催で行ったCEOカクテルレセプション、合気道のデモンストレーション及びワークショップ、ルクセンブルク市内映画館における日本映画の上映会を実施しました。本年は、エッシュ・シュール・アルゼット市を中心に「欧州文化首都」が開催されますので、日本としても、本事業に参加・協力できることを楽しみにしております。

 本年は、人と人との幅広い交流が再開されることを期待しておりますし、当館としても二国間の経済交流に貢献してまいりたいと思います。また、まだ少し先のことになりますが、令和9年、2027年には、日本とルクセンブルクは外交関係樹立100周年という大きな節目の年を迎えますので、このことも視野に入れて準備を進めてまいります。皆様のご協力・ご支援をお願い申し上げます。

 ここにあらためまして皇室の弥栄をお祈り申し上げ、お祝いのご挨拶といたします。
令和4年2月23日
駐ルクセンブルク日本国大使
奥山爾朗