原子力発電所事故発生時における当国対応マニュアル

令和4年5月12日
  ルクセンブルクの隣国には、フランスのカテノム原子力発電所のように国境近くに原子力発電所が建設されており、現在も稼働中です。当国政府は、これら原子力発電所にて事故が発生した際の、政府の介入措置を定めており、市民向けのパンフレットも作成しております。

1 ルクセンブルク政府緊急情報ページ(原子力発電所事故関連)
      https://infocrise.public.lu/en/accident-nucleaire.html

2 原子力発電所の事故による緊急時介入政策(Plan d'interverntion d'urgence(PIU) en cas d'accident nucléaire)
  英語版、フランス語版、ドイツ語版(ルクセンブルク政府ページ)

3 市民向けパンフレット(放射能警報が出たとき、どうする?)
  英語版、フランス語版、ドイツ語版(ルクセンブルク政府ページ)日本語版(当館仮訳)

事故発生時における情報入手方法

事故発生時における情報入手方法としては、テレビ、ラジオ、ツイッター(@infocriseLU)、アプリ(GouvAlert.lu)、無料ダイヤル(事故発生時に開設)があります。また、各コミューンに設置されたサイレンによって警報が発令されます。各サイレン吹鳴時に住民がとるべき行動については、市民向けパンフレットを参照ください。

1 予備警報

原子力発電所から放射性物質が排出された可能性があるものの、未だ緊迫した状況下ではない場合にサイレンが吹鳴(抑揚をつけて1分間サイレンの吹鳴が継続)

2 原発事故発生警報

原子力発電所から放射性物質が排出され、緊迫した状況下にあると判断された場合にサイレンが吹鳴(抑揚をつけて1分間サイレンが吹鳴するが、途中12秒間の寸断を2回行う)

3 終了警報

危険状態の解除を知らせるためにサイレンが吹鳴(抑揚のないサイレンが1分間継続)

事故発生時における政府の措置

1 待機の指示

放射性物質の排出により、10ミリシーベルトを越える被爆のおそれがある地域の住民に対して、建物内への待機指示が出さます。

2 ヨウ素剤(Comprimés d'iodure de potassium)の服用指示

放射性物質の排出により、甲状腺の蓄積放射線量が50ミリシーベルトを越えるおそれがある場合、ヨウ素剤の服用が指示されます。(注:ヨウ素剤の服用は副作用のおそれがあるため、事前予防的な服用は推奨されていません。)

3 避難の指示

放射性物質の排出により、住民が100ミリシーベルトを越える被爆のおそれがある地域の住民に対して、避難指示が出されます。

当国居住者へのヨウ素剤の無料配布

当国政府はヨウ素剤を備蓄しており、例えばルクセンブルク市の場合、居住者であれば身分証を提示することで、無料でヨウ素錠剤1箱分の配布を受けることができます。

その他

当国政府緊急情報ページ(www.infocrise.lu)は、原子力発電所事故のみならず、災害、大規模停電、サイバー攻撃、感染症、テロ等の緊急事態発生時の政府介入措置について案内しています。GouvAlert.luアプリを利用しますと、これらの緊急情報が通知されたり、気象警報、注意報を確認できます。詳細なお問合せについては、同ページの問合せ窓口へ連絡願います。