ご挨拶

令和7年12月9日
野村大使
ルクセンブルク大使館のホームページをご覧の皆様へ
 
このたび駐ルクセンブルク大使として着任いたしました野村護(のむらまもる)です。本日、ギヨーム大公殿下に信任状を捧呈しました。
 
来たる2026年には在ルクセンブルク日本国大使館設立30周年、そして2027年には日本・ルクセンブルク外交関係樹立100周年という記念すべき節目を迎えます。この重要な時期に、金融センターとして発展しつつも美しい田園風景を有するルクセンブルクに大使として着任できましたことに、深い喜びと身の引き締まる思いを抱いております。両国の明るい未来を築くため、政治、経済、文化、人的交流といった多岐にわたる分野での関係を一層深化させ、更なる発展に全力を尽くしてまいる所存です。
 
両国の友好関係は深化し続けており、今まで以上の飛躍が期待されます。その中でも特に、(1)自由、民主主義、法の支配等の基本的な価値を共有するパートナーとして、政策対話等を通じた相互理解の促進及び国連等の国際場裏での協力の強化、(2)日本企業のルクセンブルクへの進出と活動の支援及び両国間の貿易と投資の増進、(3)領事業務の更なる充実と安全対策の徹底、(4)文化、研究開発、言語、スポーツ、観光等の面での交流の深化、が引き続き重要と考えております。
 
日本とルクセンブルクは、皇室と大公家の親密な交流の長い歴史を持ち、これを象徴として多方面での良好な関係が築かれてきました。これまで二国間関係の強化に努めてこられた皆様に感謝いたします。2024年は、日・ルクセンブルク航空協定の署名、ワーキングホリデー制度の開始、ルクセンブルク宇宙機関(LSA)とJAXAによる宇宙協力に係る覚書の締結など、両国の友好関係を一層加速させる重要な出来事がありました。経済分野においては、多くの日本企業がルクセンブルクを欧州における重要な拠点として、その活動の幅を広げています。また、伝統文化やポップカルチャーに関するイベントも行われてきました。特に、2025年の大阪・関西万博の機会にはアンリ大公殿下、ギヨーム皇太子殿下(当時)、フリーデン首相、ベッテル外相等、多くの要人が日本を訪問されました。2027年の両国外交関係樹立100周年に向けて、レーミッシュ市の遊歩道に桜を再植樹する計画が進んでいます。
 
不確実性を増す国際情勢において、欧州統合を積極的に推進し、これまで3名の欧州委員会委員長を輩出するなどしてきたルクセンブルクとの関係は、日EU関係にとっても重要です。ルクセンブルク政府、ルクセンブルクに進出されている日本企業等の両国に関わるすべての皆様のご支援を頂きながら、ミシェル・レーシュ駐日ルクセンブルク大使とも緊密に連携し、両国の絆を一層強固なものとするべく、微力ながら全力を尽くして参ります。
 
令和7年12月9日
駐ルクセンブルク大使
野村 護