新型コロナウイルス感染状況及び今後の規制措置等

2022/2/9

 2月4日、ルクセンブルク政府は、ベッテル首相及びレナート保健相による当国の新型コロナウイルス感染状況及び今後の規制措置等についての会見を行いました。概要は以下のとおりです。

(会見概要)
●政府は、現在の感染状況及び病院の状況を鑑み、現行の措置の一部の緩和を決定。
●HORESCA部門(レストラン、カフェ、ディスコクラブ等)における営業時間の制限を廃止。「2G+」が適用対象であった場所で「3G」が適用される。
●職場における「Covid Check」制度の実施を任意とする。
●個人的な集会に対する制限を撤廃。「Covid Check」制度の下での集会は2千人まで可能。
●隔離による職場での欠勤増加に対応するため、濃厚接触者に対する隔離義務を完全に撤廃。陽性者も簡易抗原検査で2日続けて陰性となれば、隔離を終了することができる。

1 現在の感染状況等について
(1)現在の感染状況は、1日の感染者数の激増と重症者数との間に相関関係は見られないことから、楽観的に見ることができる。記録的な感染者数ではあるが、ワクチンのおかげで、1年前とは全く異なる状況である。現在、感染のピークに達しており、感染の指数的な増加は止まっている。ワクチン未接種者の間でウイルスが蔓延する可能性は、接種済み人の間で蔓延する可能性の2倍になることが分かっている。ワクチン接種によって、パンデミックから徐々に脱却することができるだろう。
(2)現在、社会と職場に最も大きな負担を与えているのは隔離である。全てのセクターで、隔離による人員不足の影響と負担が大きくなっていることが、病床占有状況よりも懸念される問題となっている。
(3)集中治療室の状況も安定しており、近隣諸国と比較しても良い状況である。昨年12月、政府はオミクロン株が病院にどのような影響を与えるかまだ判明していない段階で、感染拡大予防のための厳しい措置を実施したが、オミクロン株の影響が徐々に判明し、これらの予防措置はもはや意味をなさないため、規制緩和することができる。
(4)高年齢層などのリスクカテゴリーにおけるワクチン接種率が高いことも安心材料となっている。60歳以上の接種率は90%で、77%以上がブースター接種済みである。全体では、72%がワクチン接種済みで、未接種者のうち15.6%が回復者とみなされている。現在の統計では、ワクチンを接種していない人が集中治療室に入院するリスクは、ブースター接種まで受けている人に比べて19倍も高くなる。

2 今後の規制・対策について
(1)今週の閣議で感染状況について議論し、政府は、現在の感染状況及び病院の状況を鑑み、現行の措置の一部を緩和し、より自由を認めることができるという結論に達した。
(2)政府は、個人的な集会に対する制限を撤廃することを決定した。
(3)現在、「2G+」のルールが適用対象であった場所で「3G」が適用される。病院や高齢者・介護施設では「3G+」が採用される予定である。
(4)HORESCA部門(レストラン、カフェ、ディスコクラブ等)において、これまで23時までであった営業時間の制限が廃止される。
(5)2千人までの集会は、「Covid Check」制度の下で可能になる。2千人を超える集会については、保健省に「衛生コンセプト」を提出し、許可を得る必要がある。
(6)政府は、これまで義務化されていた職場における「Covid Check」制度に関し、労働組合や労働者団体等の社会セクターと議論を行った上で、職場における「Covid check」は、希望する企業において、雇用者と従業員が合意した場合に継続されることとした。社会保障措置は維持されるため「Covid Check」制度を尊重しない従業員を解雇することは引き続き禁止される。ルクセンブルク軍によって管理されている無料の検査施設は、ワクチンを1回接種した人を対象として継続され、2月28日以降も無料検査のバウチャーを週に1枚受け取ることができる。「Covid Check」制度が維持されない職場では、マスクの着用とソーシャルディスタンスを遵守する必要がある。
(7)隔離を理由とする職場での欠勤増加に対応するため、濃厚接触者に対する隔離の義務は完全に撤廃する。隔離義務の解除は、ワクチン接種者だけでなく、ワクチン未接種者にも適用される。陽性者と濃厚接触したワクチン未接種者は、5日間毎日検査を受け、人と接触するときはFFP2マスクを着用する必要がある。
(8)また、陽性者の隔離期間も変更される。簡易抗原検査で2日続けて陰性となれば、隔離を終了することができる。これは、オミクロンに感染しても症状がなく、感染後2、3日経つと陰性となる人が多かったことから決定された。
(9)今般決定した措置は、可能な限りの自由を与える一方で、必要な限りの安全を確保することを目的としている。パンデミックの影響で、社会は精神疾患等の多くの付随的損害を被っている。
(10)措置緩和はワクチン接種義務化の必要性と矛盾するものではない。政府は、ワクチン接種の義務化に関する専門家パネルの勧告に引き続き同意している。ワクチン接種の義務化は、将来出現する可能性のあるより危険な変異株から我々を守るための予防措置である。感染者数の増加にもかかわらず、ワクチンのおかげで、今般一部の措置を解除することができる。まだワクチン接種を受けていない人は、感染した場合に重症化し、集中治療が必要になる恐れがあるため、ワクチン接種を奨励する。
(11)最初のノババックス(Novavax)社製ワクチン9千回分は、2月21日にルクセンブルグに配送され、さらに、3月末までに3万回分のワクチンが届けられる予定である。この新しいワクチンの配布方法は、感染症高等評議会(CSMI)が決定し、ワクチンセンターを通じて配布される見込みである。この新たなワクチンが状況を好転させることが期待されている。

3 質疑応答
(1)(記者)子どもの隔離も廃止されたのか。
(保健相)本件に関しては、今後さらに議論されることになる。学校では、段階的な計画が実施され、マイシュ教育大臣は、本日提示された対策案に基づき、今後の対策を適応していくことになる。

(2)(記者)ワクチン接種の義務化は実施されない可能性はあるのか。また、パンデミックの終息を決定付ける要因はあるのか。
(首相)新型コロナ法案の採決後、追って、義務化を発動するという選択肢もある。パンデミックが収束していれば、採決後でもワクチン接種義務を強制することはないだろう。問題は、今後何が起こるかわからないということである。したがって、ワクチン接種義務化の目的は、オミクロン株への対応ではなく、秋に起こりうることに対する予防策である。政府は、パンデミックが終息しない場合、ワクチン接種義務化に関する専門家の見解を支持する。パンデミックが終息すれば、実施する必要はないと思う。
(保健相)我々は3ヶ月間の猶予を与えられた。保健省はモデル化を続け、ワクチン接種キャンペーンを続け、秋の状況を予測するための分析も実施している。目的は、病院の状況を改善することであり、ワクチン接種者、回復者、非接種者の現在の割合から、今後の非接種者の入院のリスクについて予測を立てることができる。

(3)(記者)HORESCA部門における営業時間制限が解除されたが、他に何か変化はあるのか。また、いつから実施されるのか。
(保健相)営業時間制限が廃止され、3Gが導入される。その場における簡易検査はできなくなる。
(首相)本措置はバーやディスコにも適用される。法案は7日に国民議会に提出されるが、いつから実施されるかはまだ決まっていない。

(4)(記者)新型コロナに感染してコロナ病棟にいる患者と他の医学的理由で入院している新型コロナの患者を分けて示す数字はあるのか。
(保健相)日報によると、病院には、新型コロナに感染していながら他の理由で入院している患者が大勢いることがわかっている。このような患者は隔離する必要があるため、病院にとって負担となっている。

(5)(記者)ワクチン接種義務化に関し、政府は副作用についても取り上げるべきではないか。
(保健相)我々は、医療専門家と副作用について公に議論することに重点を置いてきた。また、現在ワクチン未接種のグループがどのような悩みを抱えているのかなどの分析も続けている。副作用への懸念が、人々がワクチン接種を躊躇する主な理由の一つであることは理解しており、専門家を招いての記者会見やFacebookライブを行い、国民と共に議論している。

 ルクセンブルク在留邦人の皆さま及びご旅行中の皆さまにおかれましては、今後も政府発表や報道、下記サイト等を通じて最新情報の収集に努めてください。

■ルクセンブルク保健省(新型コロナウイルスに係る最新情報)
http://sante.public.lu/fr/prevention/coronavirus-00/index.html

■在ルクセンブルク日本国大使館新型コロナウイルス関連情報サイト
https://www.lu.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00017.html